書籍・雑誌などへの箔押し・エンボス加工は美箔ワタナベへ

ブレーン 2020年7月号

触感が独特でやわらかくなめらかな用紙に、顔料箔のみでデザインされたブックカバー

• UVオフセット2色
• 箔押し（赤、緑）

• ご依頼

  アートディレクター 田中せりさんによるデザイン。
  今回のファインペーパーは、NTスフール。独特な触感でやわらかい印象が強いファインペーパー。
  触れるという事をイメージしたデザインで人間のからだをモチーフにして点描にしてシンプルにされるお考えでした。
  グラフィックをシンプルにする事で本を読むブックジャケットを使う人にもイメージの余白を持ってもらいたいとの事でした。
  用紙のカラーバリエーションは、スノーホワイト・ベージュ・黒のいずれかが付録として綴じ込まれるようになりました。

• 美箔ワタナベのご提案

  やわらかい印象があり触感にも特徴のある用紙でしたので、当初よりオフセット印刷ではなく顔料箔での表現を希望されていました。
  顔料箔にはツヤありのタイプとツヤなしのタイプがあるのですが、マット調の用紙には対比を感じてもらうためツヤありタイプの顔料をご提案しました。
  ブックジャケットとして使用する場合もこすれ等に強いメリットがある事を説明させていただき、試作での確認後、赤と緑の顔料箔2色が採用になりました。
  
  また、グラフィック自体の濃度もコントラストが出て顔料箔の特徴を生かしていただける加飾になったと思います。
  同じ箔色で白～黒の用紙を、ある程度ブレなく表現できる事も顔料箔のメリットの一つだと再確認させていただきました。
  メタリック箔にくらべて使用シーンが比較的少ない顔料箔ですが、グラフィックの面白さもあり、いい方向で調和されていると感じました。
  
  企画当時は新型コロナウィルスの中にあり、何かと制限がある時期でしたので、用紙の触感やグラフィックデザインが実際に本をカバーして使用するシーンの楽しさを想像出来るブックジャケットなったと思います。