書籍・雑誌などへの箔押し・エンボス加工は美箔ワタナベへ

ブレーン 2018年6月号

シンプルなメッセージを全面に言葉を織り込んだブックジャケット

• オフセット印刷5色
• 箔押し+エンボス

• ご依頼

  アートディレクター 花原 正基さんによるデザイン。
  
  さざ波をイメージして毛布のような織り模様を紙に再現した「マーメイド」というファインペーパーを使用。
  
  全体的なイメージを、夏の浜辺や童話の人魚から創造する物語をブックカバーにしたいというご希望でした。
  
  貝のイラストをエンボスで立体的に、波のモチーフとしてシンプルな線画を箔で表現したいとの事。
  
  グラフィックと用紙との調和を優先的にお考えのようでした。

• 美箔ワタナベのご提案

  はじめに浮き出し加工について印刷（イラストの貝）とのあわせによるエンボス加工は、絵柄によってあまり目立たない可能性があると説明させていただきました。
  今回はブックカバーとして使用した場合の用紙自体が持つ触感と、絵柄の部分が浮き上げてある意外性を試作後に確認していただけました。
  
  また、マーメイドは用紙のカラーバリエーションが多く、それぞれの用紙の色を箔押しの箔色を変える事も出来る打ち合わせもさせていただきましたので、
  すでに試作前のラフ案の時点で、花原さんは組み合わせの想定もされてその時点でより効果的な箔色の提案をさせていただきました。
  特にレインボー箔（No.170）は、使い方によって柄が目立ちすぎる場合があるので、線画や細い文字には上品に波のイメージが表現出来るのではないかとの提案をさせていただきました。
  
  試作が出来上がり、花原さんがイメージしたロケーションと紙の持つ物語が調和して、そこに箔押しとエンボスがより効果的に加えられたと思います。
  マーメイドという用紙は、風合いが持つパワーもそれなりにあると思いますがそこにあえて寄り添うデザインや加工がうまく表現されたブックカバーが出来上がったと感じています。