Book cover
ブックカバー
- 箔押し・ホットスタンプ・エンボス加工の美箔ワタナベ-トップ
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- ブレーン 2017年8月号
ブレーン 2017年8月号
伝統技法の「金継ぎ」を箔押しで再現したブックジャケット
- オフセット印刷1色
- 箔押し加工
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ご依頼
Werkbundのアートディレクター 古屋 貴広さんによるデザイン。
ジャンフェルトという染色繊維がブレンドされたファインペーパーに、陶磁器などの修復方法で「金継ぎ」という技法を箔押し加工で再現出来ないかというご相談でした。
用紙の良さを最小限のグラフィックで伝えたいというご希望で、打ち合わせスタート時よりシンプルな方向性での進行をお考えだったようです。
金継ぎという伝統的な修復技法についても、金属粉で装飾して仕上げるという説明をされて、箔押し自体もアルミ紛を蒸着したものなので実は性質的に似ているものなのではという印象が強くなり試作校正を進めていきました。 -
美箔ワタナベのご提案
グラフィックとしての繊細さを優先したいという事でしたので、特に製版時の再現性(データは実際紙を破って制作されたそうです)に注意しました。
試作時には、ツヤありのスタンダードな金箔と艶消しのマットな金箔を箔押ししてみて、古屋さんによりイメージに近いものを選択していただくご提案をさせていただきました。
特に箔押しの場合は、他の印刷方法や加工方法と違い現物の持つ色味やメタリック感がイメージと違う場合が多いのでバリエーションを出した試作校正を普段からおすすめしています。
結果として、艶消しの方で決定。埋め込んである風合い(ツヤあり金箔は浮き上がっているように見えた)を優先してリアルな再現が用紙とうまくマッチしたと思います。
また、古屋さんが狙ったシンプルだからこそ感じてもらえる箔押し加工の良さや、手触りの良さがストレートにブックジャケットというアイテムに反映されたと思います。